会場への往復では牛だけでなく、馬にも野うさぎにも出あった。なにしろわけもなく(?)草っ原が広がっているのだ。2日目の最後に私たちの発表。講演は第一著者。あまり反応がない、と思っていたら、会が終わってから熱心な質問者が尋ねてきた。自分たちの仕事で行き詰まっていることの参考になりそうだ、という。夜はClare Collegeの食堂でバンケット。high tableは使われなかったが、歴代学長(?)の肖像画が懸かり、雰囲気は満点。入り口から橋を渡ると植物園のような庭が見え、建物も趣があって、ケンブリッジで2番目に古いカレッジの貫禄だ。帰りがけに土産もの屋をちょっとのぞいてタクシーでホテルへ。白夜ではないが、遅くまで明るい。この町のタクシーの運転手は誰もケンブリッジ大学を、この町を非常に誇りに思っている。それは最もだ、と思ってしまう。数百年の伝統を維持しつつ新しい組織も作ってゆく、重厚なゆとりを感じさせる。そして、地震・津波・台風がないのがすごい幸運でもある。
帰ってから2日目に改装の打ち合わせに行った。浴室のイメージ画と付属品一覧を見ながら、昔(大昔のこと)の日本家屋はものすごく単純だったのだ、と思い当たった。浴室は風呂の焚口と水はけと扉くらいを設計すればよかっただろう。部屋も電気が天井からぶら下がればよかったので、コンセントやガスの取り口やエアコンの管の出し口や、などはないから、建築士の仕事もかなり違ったものだっただろう。
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