最近ときどきボルシチを作ってくれる。缶詰のビーツが買えるので、それに色々材料を加えてゆっくり煮るのだそう。Staubという良い鍋を使えば私にもできるよ、と言われるが、鍋を落とすかもしれないので、作ってみる気にはならない。東欧や西アジアの料理というけれど、今は多分世界中広く知られているだろう。色はきれいだし、肉も野菜も入っていて、調味料は塩だけ。さっぱりしていて、しかも味わいがある。昔母が習ってきてボルシチやピロシキを作ってくれたことを思い出す。ビーツを使わないので、赤くはなかった。
昨夜7時頃、淡い水色の空に薄赤く染まった柔らかい雲が伸びていた。それだけのことなのだけれど、夢のような美しさだった。