2008年10月4日土曜日

ぎんなん

長く雨と低温で、夏人間の私は「これで今年もおしまい!」(?)という気になっていた。昨日今日は秋晴れで暖かい。昨日は5階から夕日が西の山に沈む様子を見届けることができた。沈む寸前の夕日は透明で、ぷちんとはじけそうな感触だ。沈んだ後の空には柔らかな雲が赤く、あるいは薄紫に染まって、白い糸月がかかっていた。
家の前の道端に自然に生えたらしい銀杏の木が大きくなって実をたくさん落とすようになった。今まで銀杏並木にぎんなん拾いにくる人を見て、「匂って大変だろうな」くらいにしか考えなかったのが、目の前にころがっていると気が変わる。パートナーが専用のつまみを買ってきて、毎日収穫し庭の隅においていた。だいぶ熟したので果実をつぶして洗い、網で焼いてくれた。食用に育てたものではないので小粒だけれど、新鮮なので味が濃くてもちもち感が強くて、病み付きになる。ぎんなん拾いの皆さんの気持ちがよく分かった。
こんな話を電話で母にすると、「話しを聞いただけで楽しいし、おいしい」と言ってくれる。夕焼け雲の美しさとぎんなんのおいしさがそのまま伝わったようだ。

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